塩ビシート機械固定 ~シート防水改修工事~ 

今回はインターネットにて問合せ頂き着工となったお客様です。

某自動車学校の屋上改修工事です。

既存は断熱防水で加流ゴムシート防水仕上げでしたが、塩ビシートへと変更し且つ新規として脱気盤を設けました。

当店で断熱防水の改修は初めての試みでしたので、メーカーとの連携で調査や工法の打ち合わせを行いました。

コスト面や施工性から考え少々特殊な工法で施工したので、大変でしたがとても遣り甲斐があった工事でした。

施工前全景

加流ゴムシートのトップコートはすでに退色して無くなっている状態です。

部分的に漏水も確認されていました。

黒いのが加流ゴムシートです。

この下に断熱材が入ってますので、歩くとフワフワとします。

この断熱材はそのまま生かし、新たに塩ビシートを被せるオーバーレイ工法としました。

まずは立ち上がりの不陸調整の為にカチオンセメントを塗りつけます。

立ち上がり部分は膨れや剥がれが多々見られたので、その部分を除去し下地処理へと進めました。

資材搬入

昇降用の足場を設けたので、そこから作業区域へと直接移動することが出来ます。

「中を通って行っても良いよ」と言われてたのですが、さすがにたくさんの生徒さんが居る中を右往左往出来ないと思ったわけです。

高圧洗浄

埃、汚れ、チョーキングを綺麗にする為に行います。

予め漏水の恐れがある部位は補修しています。

映りが悪いのですが、ターボスクリューの洗浄痕が残る程度洗います。

洗浄完了

立ち上がりはセメント塗り付けが終わってます。

緩衝シート(ラジアルシート)を敷くと同時に塩ビシートを貼っていきます。

接合部分は液溶着でくっつけてます。

ここで重要なのはシートをたわみ無く真直ぐ貼る事です。

ラジアルシート(白)は突きつけで敷き、塩ビシートは5cm以上の重なりを設けます。

重なり部分にたっぷり液溶着材を塗り付け貼っていきます。

エアーがかんだ所は即座に抜いて丁寧に貼ります。

チョークの墨壷でラインを出し、そのラインに合わせ真直ぐ貼ります。

液溶着塗布中

塩ビシートが貼り終わったら、塗り残しが無いかもう一度全体を確認します。

次に碁盤目に墨を割り振りし、交差部分にプラグビス用の穴を掘ります。

↑プラグ挿入
↑コーキング充填

↑ディスク&ビス設置

↑インパクトできっちり締めこみます。

↑設置完了

↑液溶着塗布

平場を貼り終えた後立ち上がりのシートに入ります。

立ち上がりは専用ボンドでの貼り付けになるので、ビスや掘削は必要ありません。

ひたすらボンドで貼っていきますが、やはり墨を出し真直ぐなラインを出すのが重要です。

写真は取り忘れてしまったのですが、立ち上がりと平場の取り合いには、端部用の鋼板アングルがビス止めされ、その上に立ち上がりのシートで被せています。

さらに立ち上がりの上部(笠木との取り合い部)はアルミアングルで固定されています。アングル周りにはシーリング処理も施してあります。

シート被せ貼り完了後全景

ディスクは計600個程設置しました。

普通はUS工法と言って機械的固定になるはずだったのですが、メーカーとの打ち合わせでビス止め仕様になってしまいました。(断熱材が軟らかすぎた為)

この辺が冒頭で言った「少々特殊な工法」になるのです。

←こういったコーナーはどうしても弱いので、別売りの補強コーナー部材で熱溶着していきます。

ライスターという温風機を使い溶かしながら溶着します。

少々コツが居る作業です。

ちなみに新たに設置した改修用ドレンも熱溶着で付けています。

室外機などの架台部分はウレタン塗膜防水を施す事にしました。

塩ビシートでも加工は出来るんですが、個人的に信用が薄いので辞めました。

大抵こういう形状に耐えられなくなり膨れや剥がれが生じているのを良く見かけているからです。

↑補強メッシュを貼ります。

これはウレタン塗膜を割れづらくするのと厚みを確保させる為に貼る工程です。

↑ウレタン塗膜防水を塗りました。

R部分(湾曲)や入り隅出隅にシームレスに対応できる防水材です。

↑ここのキューピクル架台も同じように塗膜防水します。

↑施工後

↑トップライトの鉄部施工前

錆が目立っていたので塗装します。

↑施工後

←この配電BOXの下もちゃんとシート防水を入れてます。

足の部分が取り外し可能だったので、一旦外して適当なものをジャッキ代わりにしながら施工しました。

ここまででシート防水が完了しましたが、最後に各接合部分を仕上げシーリングしました。

役物や付帯物周りなど、怪しい所は仕上げシーリングしておきました。

それと計4箇所に脱気盤を設置し、内部からの湿気や水分を逃がす仕様へと変更しました。

ここは露出防水コンクリートでした。

中性化を防止する為に浸透型撥水材“レッカノンM”を塗布することにしました。

水を掛けてみると撥水効果がわかります。

写真クリックで大きな画像が見れます。

全ての工事が完了後高圧洗浄で綺麗にしました。

どうしても自分達の足跡とかゴミカスが目立ち、とても施工完了とは言えない状態でした・・・。

↑↓施工後全景↑↓

塩ビシート機械固定

塩ビシート機械固定

洗浄して綺麗にして引渡しとなりました。

施工中は雨に段取りを狂わされてしまい、中々思うように進みませんでした。工事担当の方の優しい言葉に何度も救われた気がします。

最終的に仕上がりや施工の質などにとても良い評価を頂きました。ありがとうございました!!

未熟ながらも精一杯努力した甲斐がありました。おかげで自分や職人も一つレベルが上がった気がした現場でした。

今後とも宜しくお願いします。

仕様書

断熱防水工法 225US仕様改 【US工法】  メーカー提携保証5年(ロンシール工業)

既存の断熱材がウレタン性ということで、軟らかすぎた為に機械固定が困難とされビス固定となりました。

標準で225US仕様は機械的固定となります。

下地全撤去が望ましかったのですが、様々な事情で被せ工法としました。

塩ビシート

通気緩衝シート:ラジアルシートL600(ロンシール)

仕上げ材:ニューベストプルーフ(ロンシール)

副資材

液溶着材:プルーフソルベント(ロンシール)

シーリング材:プルーフシーラー(接合部分)(ロンシール)

         ハマタイトスーパーワンLM(笠木・収まり部など)(横浜ゴム)

コーナー部材:プルーフコーナー(ロンシール)

他・・・固定ディスク・脱気盤・改修用ドレン・端部用アルミアングル(ロンシール)

ウレタン塗膜防水

プライマー:ミリオネートMS70(保土谷バンデックス)

ウレタン防水主剤:エコプルーフ(保土谷バンデックス)

トップコート:エコトップ(保土谷バンデックス)

下地処理

立ち上がり下地処理:カチオンタイト(ヤブハラ産業)

撥水材

露出コンクリート:レッカノンM(柘煌業)

工期:25日