山形の屋根は90%以上がトタン屋根です。

形状は家によって違います。

寄棟、切妻、陸屋根、谷勾配、片流れ、折板、入母屋、など様々です。

これはお客様の好みによってもそうですが、たいていは設計屋さんや工務店さんによって違いが出ます。

在来工法の場合は本来はどの形状であれど下地の構造はどれもだいたい一緒です。

軒桁と棟木に垂木を乗せ、野地板という下地材を全面に打ってルーフィングを貼って、それからトタンを板金加工して貼っていきます。

これが山形のオーソドックスな工程ですね。

しかし私個人的には本当にこれで良いのだろうか? というのが本音です。

雨漏り修理をしていると、よくあるのがルーフィングの破断なんですね。

もちろん屋根を解体して開けてみないと分からないんですが、私開けて解体してますからね。

そもそもです、ルーフィングは水を絶対に浸入させちゃいけないものなのに、釘打って穴開けるわけですから、なんらかの拍子でトタンのハゼから雨が浸入したとしたらその穴から漏れる可能性は割と高いんです。

さらにタッカーというホッチキスみたいな針でバシバシとあちこちルーフィングに打って固定するわけなので、雨漏りの確率は次第に大きくなります。

トタンのハゼは横長尺の場合二列で一枚です。

つまり2列に一つはハゼをかましてるだけなので毛細管現象で裏側まで浸入する可能性は極めて高いです。

これは散水試験をしているとすぐにわかります。

台風もあれば雪もある山形では、ハゼに雨が浸入する事は十分考えられるわけです。

浸入した雨はルーフィングの上を伝い唐草辺りから出てくるのが正解。

この時にランダムに流れ落ちた雨が、たまたま釘穴から入り雨漏りを引き起こすのですね。

このルーフィングがもしゴム系だったら? もっと厚かったら? 自着性のあるものだったら? と考えてゆくと、ウレタン防水の絶縁シートを張れば雨漏りの確率はかなり減るのではないだろうか? と思ってます(笑) 予算はかなり掛かるでしょうけども。

さらに、屋根塗装後の水捌けが良くなった屋根から雨漏りする確率が高くなるケースもあります。

これは、屋根塗装時に寄棟の角に上がってハゼを曲げたり、ハゼが潰れて毛細管現象が発生したり、たまたまハゼに詰まっていた埃が高圧洗浄で綺麗になったり、谷加工された部分に雨が集まりやすくなったり、と様々です。

「屋根塗装したら雨漏りしだした」

ペンキ屋を長くしているとこんな事をたまに言われます。

正直反論できませんよね…。

 

では今回そういった流れで改修した例をご紹介します。

屋根塗装後3年目で雨漏りがしました。

散水調査の結果、ちょうど寄棟の角あたりから雨漏りする事が判明。

思い切って屋根を解体する事にしました。

↓解体中

写真 2017-10-08 9 53 16_r

結城と渡邉と板金工の佐藤さんと三人で作業開始。

 

写真 2017-10-08 10 16 47_r

上から三枚剥がしたところで、ちょうど雨漏り箇所です。

判明した結果は雪止め金具の釘からでした。

 

ほかにも訳わからない釘穴もあったりで、何か所からか複合的な雨漏りであったと思います。

 

さらに言えば薄いルーフィング材で簡単にちぎれるものでした。

写真 2017-10-08 10 16 55_r

 

今回はタッカーや釘穴などに防水テープを貼り、さらに耐久性の良いルーフィング材を重ね張りして屋根材を復旧しました。

↓ルーフィング重ね貼り

写真 2017-10-08 10 21 46_r

 

 

↓トタン屋根復旧中

写真 2017-10-08 11 10 34_r

この時に、無意味にも一部雪止めアングルが一段上に取り付けてある箇所があったので、ついでにそれを一列に修正。

解体中の写真と見比べると分かりますよね?

 

↓最後に傷ついた部分を錆止め塗って、全面塗装して仕上げました。

写真 2017-10-08 12 36 31_r

 

ここまでするのはもはやプライドの問題なのですが、弊社も屋根塗装に対して保証を出しているので仕方のない事です。

最終的にお客様は屋根塗装に対して満足してくれるかどうか。

カッコいいこと言ってるように聞こえますが、根本的な原因は雨漏りさせた弊社にあるのですから、弊社の恥をさらしているだけです(笑)

でもこうして悔しさや苦しみをバネにして、さらに良い工事が出来るように…いや、なるようにするためにも、失敗やミスは必要なのです。

 

ついでにもう一軒。

これも屋根塗装後3年後のクレームです。

屋根の塗膜が浮いて剥がれていました。

元々下地があまり良くなかったので、サンダーケレンして塗装したのですが、どうやら夏場の屋根の熱膨張と反りが原因で剥がれたようです。

プライマーからではなく、金属素地から剥がれていました。

写真 2017-09-30 9 33 05_r

 

浮き部分を削って剥がし、素地まで出します。

↓結構ありました。

写真 2017-09-30 10 04 01_r

 

↓削った部分に錆止めを塗布して…

写真 2017-09-30 11 25 19_r

 

全面を塗装しなおしました。

写真 2017-10-09 11 42 59_r

施主様は喜んでおられますが、同時にまた剥がれるのでは? と心配もしているでしょう。

信頼関係上、私もしばらく様子を見たいと思っています。

 

今回の原因考察。

元々施主様は自分で屋根を塗装する方でした。

ホームセンターで買ったペンキを塗り重ねてある状態でした。

DIYで塗装する場合に一番大切なのは下地の研磨と処理です。

たいていどうしても密着性が悪くなり、弊社で錆止めを塗ったときにはリフティング現象というチヂミ減少が生じることがままあります。

今回もそのケースがあると判断し、全面をサンダーでケレンして脆弱塗膜を剥がして塗り替えました。

これで大丈夫だと思っていましたが、どうやら密着が悪かった旧塗膜が隠れていて、その部分からの浮きであると思います。

 

トタン屋根の厚みは0.17mm~0.25mmなど、使用する板金屋さんでまちまちですが、厚くても0.25程度。

夏場は表面温度が65度以上上がるので、特に5月、9月ごろの日中と夜の寒暖の差が激しい時に、膨張と伸縮を繰り返し塗膜が追従できずに浮いたり割れたりするものと推測します。

密着が良い塗膜がこのように剥がれたりしません。

なおかつ塗膜はそれほど厚く塗らないのが山形流なので、屋根の動きに追従してくれているのですね。

結果として

①薄い金属屋根に塗料を厚く塗るのは良くない点

②下地との密着が悪い点

が浮きの原因となります。

 

DIYで屋根塗装をするのは大いに結構なのですが、下地処理としてしっかり目粗しして、厚く塗らないよう気を付ける事がベストですね!!!

さらに言えば、金属に素地に上塗り材は密着がとても悪いです。しっかりと錆止め材を塗ってから上塗りすると長持ちします。

 

アフター点検を行っていると、弊社で塗装した現場で、初の塗り替えから丸10年経っても剥がれも浮きもなく良質な経過を送っている現場が沢山あります。

数ある塗装店の中から弊社を選んでくださった想いは裏切れませんので、今後もこうしたクレームや不具合は早期に発見し改善していこうと思います。

冒頭で屋根板金の未完成な部分を述べましたが、現に雨漏りしていない家の方が多いはずです。

このままこの施工工法でいくのかどうかは分かりませんが、まだまだ日本の建物の構造は不完全であるな、と思います。

 

板金屋さん含め、いろんな業者と建築の話をしますが「完璧な家を作るには予算も必要」という当たり前な結論に至ってしまい、まだまだ解消できる問題ではないようですね。

 

山形の外壁塗装、屋根塗装は最後まで徹底的にお付き合いするゆうき総業㈱へお任せください!!!