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塗装の種類(工法や塗材)

塗装の種類(工法や塗材)

———-1・はじめに———-

塗装とは物体に塗料を塗布し、紫外線や傷等から素地を守る為の役割をしています。

身近にある殆どのものが塗装によって守られています。

乗り物や家財道具、雑貨や電気製品などにも塗装されています。

当店が仕事としている塗装工事は建築物の塗装です。

あなたの家族の一環である我が家、その家を自然のあらゆるものから守る為、そして美観の保護の役割とし

塗装工事という仕事が成り立っています。

ですが時代の流れと共に塗装はたかがペンキ塗りという枠に収まらなくなっています。

個性やデザイン性を重視したり、マイナスイオン発生や光触媒など機能性を重視したり、標識目的に光らせたり・・・

様々な工法で人間を守っているのが現状です。

大切な財産である我が家をもっと長持ちさせる為、そして満足のいく塗り替えが出来るようちょっとだけ勉強してみましょう!

「塗り替えなんかしないよ、どうせ来年建て替えるから・・・」確かに建て替えるなら塗り替える必要もありませんし、

わざわざ塗り替えにお金をかける必要もありません。

ですが、新築工事でも少なからず塗装工事は出ます。勉強しても損は無いと思います。

せっかくですので見てみませんか?

———-2・塗装の基本———-

塗装工事のポイントは下地処理によって仕上げが大きく変わるということ。

確かに綺麗に上塗りするのは大切なことですが、下地処理が不十分だと仕上げにまで影響してしまうのです。

では下地処理にはどんな種類があるのでしょうか?

①モルタル外壁の場合

セメント補修・・・主に段差や欠損部分を修正します。セメントを平らにぼかすのがポイント

使う材料はカチオンタイトやセメントフィラー等

②窯業系サイディングの場合

シーリング打ち替え(増し打ち)・・・サイディングには漏水防止に継ぎ目にはシーリング(コーキング)というものが

充填されています。これは年数と共に弾力がなくなりヒビや剥離等の症状が出ます。

そうすると本来の目的である防水効果はなくなり、内部に漏水によるカビや雨漏りが発生します。

塗り直す前に必ずチェックしなければならない工程です。

使う材料はノンブリードタイプの変性シリコンやウレタンシーリングがお勧めです。

③鋼板系サイディング、角波トタンの場合

ケレン・・・ケレンとはサンドペーパーやマジックロンという錆取り工具で錆を除去することです。

ディスクグラインダーという電動工具も併用する事があります。錆の発生部分だけではなく全体を擦る事で塗料の

密着性も向上しますので大事な工程です。

錆で穴が開いてる時は部分的に取り替えるかエポキシパテで穴を埋めます。

④塩ビやプラスチック系の樹脂板の場合

目粗し・・・錆びる事はありませんが、年数と共に粉っぽくなるうえ、弾力がなくなり割れてしまう恐れがあるため

定期的に塗った方が長持ちします。

下地処理としてはペーパーによる確実な目粗しと相性の良い下塗り材の選択です。

いずれもこの後塗り工事入るのですが、重用すべきポイントは素地に合った適切な塗料を塗ること。

塗装工事の基本は下塗り1回上塗り2回を守ることです。

屋根の場合は上塗りが1回で良い塗料もありますが、外壁の場合はまず2回は必要かと思います。

どこ(素地)をどういった処理(下地処理)をして何(塗料)を何回塗るか?

適材適所を守り正しい塗装工事を行いましょう!!

———-3・塗装の工法と種類———-

塗装の種類は様々あり、基本的に吹付け塗装、ローラー塗装、刷毛塗装、と道具や工法を変え多種多様に

演出できます。いずれも一長一短がありますのでちょっと解説します。

①吹付け工法・・・塗料を専用ガンから細かく霧状に吹きつける工法

ガンもたくさんあり、カップガンと呼ばれる車板金用に開発されたガンから建築塗装用のリシンガン・タイルガン・スタッコガン

等があり、それぞれに専用パターンが存在します。以下は一例

吹き付けリシン 吹き付けタイル小粒 吹き付けタイル タイルヘッドカット

リシン模様

よく見かける砂壁の様な模様

一番安価で新築では殆ど使用されています。

小粒タイル模様

吹きつけタイルのパターンを小粒状にしたタイプ

マンションでよくある

タイル模様

ごく一般的な吹きつけタイル模様でボンタイルと呼ばれる事が多い

弾性タイプもある

タイルヘッドカット

吹き付けタイルの凸部を専用ローラーで潰した模様

これも弾性タイプがある

スタッコ スタッコヘッドカット 石材調吹き付け 石材調吹き付け

スタッコ模様

リシンの様な砂をもっと不均一に吹き付けしたパターン

それなりに高額

スタッコヘッドカット

スタッコの凸部を潰した模様で、洋風な建物にも使用される

スタッコよりも高額

石材調豪華仕上げ

マンションのエントランスでよく見かけるが、戸建にも使える。

大理石のような風合い

色違いで左に同じ

この他にもたくさんあり、各メーカーで似た様な塗料を販売しています。色も豊富に用意されています。

骨材を吹付けるので専用機械(コンプレッサー)と専用ガンが必要です。1セットと思って結構です。

他に大規模面積には特に重宝される“エアレス塗装機”があります。公共工事や官公庁の現場では必須アイテムとも言えます。

エアレスは骨材を吹きつけ出来ないので、上塗りやシーラー等を吹付ける際に使用します。

デメリットはやはり飛散問題で、密集した戸建て現場で使用するには養生や近隣の事を考えると使いたくないです。

(私の趣味の一つですが、これとは別にエアブラシといってガンで絵を描く事も可能です。)

②ローラー工法・・・オーソドックスで誰でも均一に塗れる工法

ローラーにも種類があり、普通の”ウールローラー”(ふわふわの毛が付いたローラー)は上塗りやシーラー等、薄付けに

使用するローラーです。下塗り~仕上げまで両面から活躍する道具です。

皆様も一度は見た事あると思いますが、ホームセンターでも売っている一般的なローラーです。

(ちなみにホームセンターで置いてある殆どは毛がよく抜けるためプロは使用しません)

他には砂骨ローラーと言うものがあり、ヘチマの様な空洞がたくさんあるローラーです。マスチック等とも呼ばれています。

最近は主流になってきています。

マスチック模様

マスチック(さざ波)模様

厚く塗り付けることが出来、専用のさざ波模様も作れます。

基本的に塗り替えや改修用に使われています。

砂骨(さこつ)ローラー模様

これら以外にも”意匠(いしょう)型”専用パターンを出す為に色んなローラーが出ています。

ローラーは吹き付けと違い飛散の心配も無く小規模大規模問わず利用されます。

デメリットを挙げればエアレスよりも遅いということでしょうか。しかしペンキ屋の必需品ですので使った事が無いという

ペンキ屋は居ないでしょう。

③刷毛塗り・・・古来の工法であり、現在の基礎となる工法

刷毛こそペンキ屋の醍醐味といわれ、マスキング無しでも真直ぐ直線を出したり、角にスパッと入れたりと、技術に差が

生まれます。ペンキ屋ならとことん極めたい部分ですね。

何故差が出るかというと刷毛は素直な道具なんです。塗る角度や毛の使い方、塗料の含み具合や塗る方向・・・

人によってやり易いやり方があるので個性も生まれるのです。

内装建具や木部、鉄部を塗る時に技術の差が出ているようです。

刷毛にも種類があって寸胴刷毛やダメ込み刷毛、長毛のものから短毛まで種類は豊富です。

大体一人当たり10本程度の種類は常時装備したいところですね。

刷毛には例外を除きパターンなどはありません。(高意匠塗材では刷毛で模様を出したりします)

厚く均一にムラの無いよう塗るのが基本です。

(ちなみに私(代表)は床の間(とこのま)のウレタンクリア塗り仕上げが大好きです。)

④コテ工法・・・左官屋(しゃかん)さんが最も得意とする分野

基本的にコテはセメント塗りに使用されています。塗装屋は下地処理(セメント補修)でよく使います。

最近は高意匠型塗材の流行と共に、塗装屋さんでも使う事が増えました。

高意匠とはデザイン性を備えた工法で、一言で言えばどんなパターンでも作れる、といった工法です。

以下、参考に某塗料メーカーの塗材を見てみましょう

高意匠塗材1高意匠塗材2

いかがですか?コテのみならず刷毛やローラーや吹き付けを利用し、独自の風合いを演出しています。

この高意匠はデザイン性に優れますが、施工単価が比較的高い為、外壁全面ではなく部分的なアクセントとしても

使われています。

デメリットは価格が高いことと、施工店により仕上がりが違う事。

このように多方面からバックアップできるよう、たくさんのメーカーさんがそれ専用に塗料を販売しています。

しかしあまりにも塗料種類が多い為、全てを知る術はありません。

私も知らない良い塗料が存在している事でしょう。だからこそ日々の勉強は必要だと思っています。

———-4・塗ってみよう!———-

住宅や小屋等の建築物、自動車やバイク等の乗り物、机や本棚などの家具、木工品…

周囲を見渡せば、「塗装」されている物は数限りなく存在します。

しかし、その目的は全てに共通して、「傷みを防ぎ、美しく保つ」事にあります。

また、その作業を最も端的に表せば、「塗料を塗る」というだけの事になるでしょう。


実際に、ホームセンター等でペンキや刷毛を買い、物を塗った経験をお持ちの方は大勢 いらっしゃる事でしょう。

家具や犬小屋、塀、更には屋根まで「いつも自分で塗っている」という方もおられます。

その瞬間、誰もが”塗装職人”である訳ですが、「思い通りに仕上がらない」とお悩みの方や、

「もっと綺麗に仕上げたい」とお思いの方に、是非確認して頂きたいのが、以下の作業工程です。


①下地処置

先ず、塗装する対象の素地を調整します。

サンドペーパーで目粗したり、ボンドで穴を埋める等して表面の凹凸を無くします。

綺麗に清掃し、ゴミや埃も取り除きましょう。

②養生

全面塗装の場合は不要ですが、一部だけを塗りたい場合や塗りたくない箇所がある場合、

ペンキの付着を避ける為に、ビニールや新聞紙等で覆いましょう。

③下塗り
素材が塗料を吸い込む為に起こる“ムラ”を防ぎ、上塗りとの密着を良くする為に

木工品・・・との粉、サンディングシーラー等

鉄・金属・・・錆止め、プライマー

外壁・・・シーラー、微弾性フィラー

必ず塗って下さい。

④上塗り

下塗り後、しっかり乾燥させてから上塗りを二回塗って完成です。

刷毛で塗る場合は刷毛を動かす方向を統一させましょう。ムラにならないよう連続して塗って下さい。

ローラーも同じく進行方向を統一し、継ぎ目で止めず、軽く重ねてぼかして下さい。

均一に薄く塗り伸ばし2回塗るのが適切です。

この様な手順で、是非身の周りにある物を塗ってみて下さい。

楽しいですよ!

 

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